ソシムより2020年2月に出版された「知識ゼロからはじめるWordPressの教科書」を読んだので、紹介&感想を書いていきます。
知識ゼロというタイトルに偽りなしの入門書
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書は、WordPressを触ったことがない初心者の方でもかんたんに自分のホームページを作ることができる入門書です。
WordPress のバージョン5より導入されたブロックエディタ「Gutenberg(グーテンベルク)」に対応し、メニューや操作のやり方をわかりやすく写真付きで解説。
WordPressの解説書はたくさんありますが、知識ゼロからはじめるWordPressの教科書は操作画面の解説がものすごく丁寧でやさしい。
ほんとにWeb制作の知識がなくても、自分で会社やお店のホームページを作れるでしょう。
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書の特徴
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書を読んで感じた特徴を何点か挙げてみます。
- 操作手順の解説が親切
- 漫画・フキダシ形式のストーリー仕立て
- スマートフォンでの作り方も紹介
- サンプルサイトが実在するお店のホームページ
操作手順の解説が親切
レンタルサーバーでのWordPressのインストールや、WordPress管理画面の説明などひとつひとつ写真付きで解説してあります。
わかりづらい投稿と固定ページの違いや、ブロックエディタの使い方などもしっかりと解説。
すでにWordPressに触れている私からすると「ここまで丁寧に解説するか」という感じなのですが、初心者の方にはありがたいでしょう。
イラスト・フキダシ形式のストーリー仕立て
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書に興味を持ち、読もうと思ったきっかけが、Amazonのイメージ画像に載っていた漫画形式のページ。
まるで進研ゼミのDMみたいな漫画で面白そうと思ったのが理由です。
はじめに見開きによる漫画でストーリーが展開。その後はカフェオーナーの女性と著者によるフキダシでの会話があり、レッスンが進んでいきます。
ページを読み進めていくと画面上の操作の説明がほとんど。イラストがあることでとっつきにくさを和らげてくれる効果もあるかも。
スマートフォンでの作り方も紹介
割かれているページ数は少ないですが、スマートフォンでのコンテンツの作り方も紹介されてあります。
最近はパソコンではなく、スマートフォンやタブレットで記事を書く人も多くなっているので、モバイルユーザーにも配慮されているところがナイスです。
サンプルサイトが実在するお店のホームページ
Twenty NineteenというWordPressテーマを使ってサイトを作っていくのですが、制作するサンプルサイトは実在のカフェのホームページが元になっています。
cafe sabot – カフェ・サボ|信州八ケ岳山麓のガレットが自慢のヴィーガンカフェ
WordPressの入門書に出てくるサンプルサイトは、どれも架空のサイトで嘘っぽいテイストのものが多いので、実在するサイトを作れるっていうのはテンション上がります。
実際に目で見ることでこんな感じなんだぁと実感も湧くと思うので、実在のサイトをサンプルにするのはとてもアリ。
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書の惜しいところ
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書はおすすめの入門書だと思うのですが、ちょっと惜しいなと感じるところもいくつかあったので紹介します。
レンタルサーバーがさくらインターネット
別にさくらインターネットが悪いというわけではありません。以前、私も使っていましたから。
でも他社のレンタルサーバーならもっと手軽にWordPressをインストールすることができ、解説に割くページ数を減らすことができたんじゃないかと思っただけです。
漫画形式のページが最初のみ
上記の特徴として挙げた漫画形式のページは、最初のたった2ページのみ。
その後はフキダシによる問答形式で進んでいくので、漫画形式に惹かれた私としては非常にガッカリなポイント。
各章ごとに漫画ページを用意するとかしてあると、もっとストーリーやイメージが膨らんで書籍として面白いモノになったはず。そこは非常に残念でした。
後半がちょっと早足気味
前半のレンタルサーバーやWordPress操作画面の解説はものすごく親切なのに、おすすめプラグインの紹介や最後の章はちょっと早足気味に感じました。
今までせっかく同じペースでゆっくり歩いていたのに、いつのまにか早足で先に進んで行かれたイメージ。
プラグインのいくつかは使い方が解説されていたので、そこは良いです。
ただ、おすすめプラグインを紹介してあるだけだと全部使った方が良いのかとか、どれを選べばよいかがわからないなどといった弊害もあると思います。
ビシッっと使うのはコレです!と絞ってあったほうが良かったかなぁ。
また最後の追加CSSや子テーマに関しては、HTMLやCSSの知識がないとチンプンカンプンだと思うので、読まずに飛ばしてしまっても構いません。
とりあえずコピペだけしておき、知識を蓄えてから改めて読んでみるのもいいかもしれません。
値段の安さも魅力のひとつ
知識ゼロからはじめるWordPressの教科書は、ド初心者向けのWordPress入門本です。
基本的なWordPressの使い方だけでなく、SNSを利用した運営方やセキュリティについても配慮されてあり、この1冊を読めば自分でお店のホームページをつくるのも造作ないでしょう。
定価1,518円と技術書としては値段が抑えめなのも手に取りやすく、初心者にはありがたいところ。