親切ていねいなテーマ制作に役立つ「WordPressユーザーのためのPHP入門 第3版」

2019年8月にエヌディエヌコーポレーションより出版された「WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第3版]」を読んだので、紹介したいと思います。

WordPressユーザーのためのPHP入門 第3版表紙

入り口が独特なWordPress本

この本は「PHP入門」と書かれてあるように、まず出だしでWordPressについての基礎知識を話した後に、PHPの説明へと入っていきます。
ですが「WordPressユーザーのため」のPHP入門となっているため、WordPressのテーマ制作に関するPHPの説明しか基本的には行われていません。

この本をPHPをガッツリ勉強する目的で購入を検討しようとしている方は避けた方が良いかもしれません。一方で、WordPressのテーマ制作に必要な事柄について学びたいという方には非常におすすめできる良本です。

WordPressでテーマをつくってみたい人にピッタリな一冊

この本は言うなれば、WordPressテーマ制作の入門本にあたります。WordPressテーマ制作に関する書籍といえばエビスコムの「グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方」、翔泳社の「WordPress標準デザイン講座」などが挙げられますが、この本の特徴的なのがHTML/CSSに関する説明が省かれてあるところです。

関連記事:エビスコムの電子書籍用入門書「グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方(入門編)」

WordPressのテーマで使われているコードについての説明が中心になっているため、その分ひとつひとつのコードの説明が詳しくていねいにされてあります。

また、この本にて解説されてあるサンプルテーマはWordPressのテーマディレクトリに登録されている公式テーマ「Twenty Nineteen」をベースにしているため、作り方も公式テーマに準拠した内容になっており信頼感が持てます。

今はTwenty Nineteenなどのテーマの中身を見ても「何が何やらさっぱり? 」という方でも、この本を読めばファイルの構成やコードの中身がどうなっているのかが理解できるようになるはず。

Twenty Nineteenテーマの中身。膨大な数のファイルでも理解できるようになれるかも!?

ひとつひとつがていねいなWordPressテーマ制作本のベストバイ

私はこれまでWordPressのテーマ制作本はエビスコムのWordPress本がベストだと思ってきましたが、今回紹介した「WordPressユーザーのためのPHP入門」は個々のテーマテンプレートに出てくるコードについてひとつひとつしっかりと説明されているため 、 読者に非常にやさしい内容になっています。

WordPressのテーマを制作してみたい、あるいは既存のテーマをカスタマイズしてみたいけど書かれているコードが良くわからない、という方におすすめしたい一冊。

この記事を読んで「WordPressユーザーのためのPHP入門」について気になったという方は著者のサポートページも用意されてあるので、そちらもご覧になってみると良いでしょう。

この本を読んでWordPressに出てくるコードを学んだ後は、ぜひ自作のテーマづくりにも挑戦してみてほしいです。自信のある方は公式テーマの登録にチャレンジしても面白いのではないでしょうか。

巷にはいろんなWordPressのテーマが存在し便利ではありますが、自分だけのテーマをつくって運営するというのもより愛着がわいて面白いものですよ。第3版はGutenbergにも対応していますし、これから学習するなら絶対第3版のこちらを選ぶことをおすすめします。

「WordPressユーザーのためのPHP入門」は間違いなくおすすめできるWordPressのテーマ制作本のベストバイ。第1版、第2版とスルーしていましたが、読んで非常に良かったと思える一冊でした。