エビスコムの電子書籍用入門書「グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方(入門編)」

エビスコムから2019年5月に登場した電子書籍「グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方(入門編)」を読んだので、紹介したいと思います。

グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方(入門編)

WordPressの新しいブロックエディタ「Gutenberg(グーテンベルク)」に対応したオリジナルテーマの作り方が学べるのが特徴の本ですが、いちばんの驚きだったのはやはり電子書籍のみでリリースされたということでしょう。

電子書籍オンリーのエビスコム本

いずれそのうち登場するだろうと思っていたGutenberg対応のWordPress本だったのですが、前触れもなく颯爽と登場したことがまず驚きでした。
しかも電子書籍オンリーで!

(ソシム社から出版の)エビスコム本は電子書籍化されないというイメージだったので、なおさら驚きだったんですよね。

それとはまた別に、SNSにおいても著者のつぶやきが投稿されたりと、これまでと違った読者に一歩近寄った対応を見せているので、いったいどうしたんだ!?といったところでしょうか……

この本の特徴

電子書籍になったとはいえ、エビスコム本はやはりエビスコム本だったということで、読んでみて感じた特徴を挙げてみたいと思います。

  • Gutenberg対応のWordPressテーマの作り方が学べる
  • 価格はリーズナブルだが、書籍と変わらないクオリティ
  • バージョン対応のスピーディさ

Gutenberg対応のWordPressテーマの作り方が学べる

シンプルで最小限ながらもGutenbergに対応したWordPressのテーマ作りをしっかりと学ぶことができます。

WordPressレッスンブックデザインブックと比べてみると、

  • 最新のCSSテクニックのおかげでテンプレートの数が少なくなった
  • 公式テーマに基づいたお作法
  • HTML&CSSの詳しい説明はなし
  • ローカルサーバの設定法などもなし

となったことでスッキリしたため、テーマの作り方だけを集中的に学べるようになっています。

WordPressの公式テーマやガイドブックなどを参考にしていることもあってか、WordPressレッスンブックとかだとCSSの読み込みは直接header.phpに直書きだったのですが、ちゃんとwp_enqueue_styleを使って出力していますし、エスケープ処理の説明もあったのが意外でした。

この本を読めば自分で公式テーマを作ることもできるんじゃないかとも思えます。

価格はリーズナブルだが、書籍と変わらないクオリティ

私は普段、紙の書籍しか読まないので電子書籍のみはちょっぴり不安だったのですが、このクオリティならまったく問題なし。

紙の書籍よりもシンプルな感はありますが、紙の書籍の約3分の1のお値段(1,000円、Kindle Unlimited会員なら読み放題)でこの内容なら「これからも電子書籍でお願いします!」ってなります。

私はKindleを大画面で読める環境がパソコンからしかないのですが、電子書籍用にタブレットが欲しくなりますね。パソコンでも問題はないのですが、気軽にごろ寝しながら読みたいですし、読みながら作業するなら2画面のほうがやはりいいですね。

電子書籍を読んでて便利だったのが、リンク先に飛べることです。
ダウンロードページなどの外部のリンク先に飛ぶこともできますし、目次からチャプターごとのリンクへ飛ぶこともできます。

PC版Kindleの画像

バージョン対応のスピーディさ

5月19日ごろにこの電子書籍がリリースされたにもかかわらず、すでに<?php wp_body_open(); ?>などWordPressのバージョン5.2に対応しているというのがすごいです。

それに追加・修正していくことも可能なのがありがたいですよね。書籍を読んでて誤字とか見るのつらいですもん……

新たな時代の幕開け

時代も令和となり、これからの技術書は電子書籍の時代だ!ということを予感させてくれる今回新たに登場したエビスコムの電子書籍。

「テーマの作り方(入門編)」となっているということは、その先もあるんですよねって期待してもよろしいんでしょうか。

入門編はデザインブックにはあった関連記事やおすすめ記事などの機能に関しては載っていなかったので、さらに発展した書籍の登場にも期待したいですね。

「グーテンベルク時代のWordPressノート テーマの作り方(入門編)」はこれからWordPressのテーマの作り方を学びたいという方にピッタリの電子書籍です。
このテーマをもとに自分でカスタマイズしていくのも楽しそうですよね。

ただ注意しないといけないのは、サイトのレイアウトがCSSグリッドで作られてあるため、CSSグリッドを知らないという方は「CSSグリッドで作るHTML5&CSS3レッスンブック」などを事前に読んで理解しておくことをおすすめします。